股関節の痛みは、足の付け根(鼠径部)や太もも、臀部に痛みを感じることが多く、膝まで痛むことがあります。股関節そのものに問題がある疾患と、腰椎など他の部位に原因があると考えられる疾患があり、多くの場合、痛みは歩いたり股関節を動かしたときに感じます。
最初は立ち上がりなどで足の付け根に痛みを感じますが、病状の進行に伴い、痛みが強くなり、長い時間歩くことができなくなったり、足の長さが左右で違ってきたり、関節の動きが悪くなるなど、日常生活にも支障をきたします。
時に、痛みは腰が原因として、股関節の病気が見逃されることもあるので、注意が必要です。
加齢による変形や関節の使い過ぎなどの原因により、関節軟骨が徐々にすり減り、骨や関節の変形を来す病気です。臼蓋形成不全が素因となって発症することも多いです。
初期のうちは、歩き始めや立ち上がりなどの動作開始時に痛みを感じますが、変形が進行すると痛みが強くなり、安静時にも痛みを感じることがあります。歩行時の痛みが強くなると、足を引きずって歩くようになります。また、股関節が固くなり、足の爪切りや靴下を履くことが難しくなってきます。
変形が進行すると、変形した側の足の長さが短くなり、左右の足の長さが違ってくることもあります。初期で変形が少ない場合は、ストレッチなどの運動療法を行うこともあります。変形が進行していれば、人工股関節置換術の適応となります。
股関節にある大腿骨頭の血流が悪くなることによって、骨頭が壊死する病気です。ステロイドの使用で発症することもありますが、原因不明のこともあります。
一度壊死した骨頭は元には戻らず、壊死した骨が骨折または骨頭が潰れることによって、股関節が痛くなり歩けなくなります。骨頭壊死の程度により、必ずしも痛みがあるわけではありません。
骨頭壊死症の治療は、症状が軽度で壊死の範囲が小さく、予後が悪くないと判断された場合は、ストレッチ、内服などの保存的治療で経過を見ることがあります。しかし、壊死の範囲が広く、圧壊が進んで保存的治療が困難な場合には、手術が必要となることが多いです。
生まれつき股関節の臼蓋(寛骨臼)と呼ばれる骨盤側のくぼみの形成が不十分で浅いため、そこに収まる球状の大腿骨頭を十分に覆うことができない病気です。
股関節周りの骨が十分に形成されないため、股関節の動きが不安定になります。安定して動かないため、関節唇が傷んで引っかかりなどの症状を起こします。進行すると、軟骨がすり減って変形性股関節症に至る可能性が高くなります。
免疫の異常により関節の腫れや痛みが起こる慢性炎症性疾患です。指、手関節、肘、膝、足関節、更には脊椎の関節など、全身の関節が炎症を起こします。
初期症状は関節炎に伴う腫れと痛みですが、進行すると関節の軟骨やその下の骨が障害され、関節の脱臼や変形を生じてきます。
股関節ではリウマチが進行すると痛みが強くなり、夜間痛(夜寝ていても痛む)に悩まされることがあります。変形が進むと、大腿骨頭が骨盤の内側へめり込んでいくような変形になります。
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